耐震等級は「建物が地震で倒れにくい・損傷しにくい度合い」を示す指標。新築は等級3が最有力。
宮崎は南海トラフ巨大地震の強い揺れを前提に備える地域。県の想定では宮崎市を含む13市町が最大震度7。
宮崎市の木造住宅は、築年・構造等の条件を満たせば耐震診断・改修・除却・建替えの補助制度対象(年度枠・受付状況に注意)。
耐震等級とは?(まずは定義)

ポイント
新築で「長く住む前提」「資産価値・安心重視」なら、等級3の設計・評価書の提示まで確認するのが実務的です。
宮崎でなぜ“耐震等級3”が大切か(地域リスク)
宮崎県の公表では、最大クラスの南海トラフ地震が発生した場合、県内は広域で強い揺れに襲われ、宮崎市など13市町で最大震度7と想定されています。
家具転倒や木造住宅の被害が拡大し得る前提です。家族の安全と生活再建のため、設計段階から耐震性能を底上げする価値が極めて高い地域です。
既存住宅ならまず「耐震診断」から
古い木造住宅(昭和56年5月31日以前着工など)は被害が出やすい傾向が知られており、県・市は**診断→改修(または除却・建替え)を一体で後押ししています。
診断は、県登録の「宮崎県木造住宅耐震診断士」**が標準手法で実施するのが要件です。
宮崎市の補助制度(木造住宅)※年度枠に注意
宮崎市の「木造建築物等地震対策促進事業」では、対象要件(所在地・着工日が昭和56年5月31日以前・2階以下など)を満たすと、以下の支援を受けられます(年度の予算状況で受付終了あり)。
- 耐震診断(戸建て):全額補助(無料)。※令和7(2025)年度は本受付終了(再開の可能性は市サイトで告知)。申込先は一般財団法人 宮崎県建築住宅センター。宮崎市
- 耐震診断(長屋・共同住宅):費用の2/3(上限33万6千円)。
- 耐震改修:費用の80%(上限115万円)。※令和7年度の本受付は終了。
- 除却:費用または延床面積×34,100円の低い方の23%(上限34万4千円)。
- 建替え:費用の23%(上限38万円)。※令和7年度の受付は終了。
参考:県の制度全体像(診断・段階的改修・代理受領制度・安全住宅住替え事業など)も必見。申請窓口は各市町村で、内容・上限は自治体により異なる場合があります。宮崎県公式サイト
新築での実務チェック(失敗しないコツ)
- 地盤調査と基礎:地盤条件・基礎形式の説明と根拠の提示(住宅性能表示の該当項目)をもらう。
- 耐力壁のバランス:平面計画での偏心・壁量・接合部金物の整合を図面で確認。
- 第三者評価:等級3の設計・建設住宅性能評価まで取得できるか事前に確認。
よくある質問(FAQ)

監修:ほんみやプロジェクトチーム 二級建築士(木造耐震診断士)/ほんみや建築士くん
建築士監修(ほんみやプロジェクトチーム)
編集・建築士協力:ほんみやプロジェクトチーム「ほんみや建築士くん」
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国土交通省の公式ガイドに、イラスト入りで明記されています。