宮崎県都城市が、こども支援もできるふるさと納税サイト「こどもふるさと便」に参加し、返礼品の掲載をスタートしました。
ふるさと納税受入額で「全国トップクラスの実績」を持つ都城市と、こどもの機会格差解消を目指す仕組み「こどもふるさと便」が組み合わさることで、宮崎のおいしいお肉が、全国のこどもたちを応援する“応援品”として届けられるようになります。
こども支援もできるふるさと納税サイト「こどもふるさと便」とは
「こどもふるさと便」は、ふるさと納税を活用して、地域の特産品や体験を“応援品”として、こども食堂やひとり親家庭、難病と向き合うこどもたちなどに届ける仕組みです。
寄付者は、他のふるさと納税サイトと同じ返礼品・同じ寄付額で返礼品を受け取りながら、こども支援にも参加できます。追加の負担なく、こどもの機会格差という社会課題の解決に関わることができるのが特徴です。
さらに、「どの地域・どの団体に応援品を届けるか」を寄付者自身が選べるため、
「誰に、どんな応援を届けたいか」という想いを、寄付の使いみちにそのまま乗せることができます。
「肉と焼酎のまち」宮崎県都城市が参加
都城市は、宮崎県南西部に位置する南九州の拠点都市で、「肉と焼酎のまち」として広く知られています。
- 肉用牛・豚・鶏の産出額は全国1位
- 芋焼酎の売上高日本一の企業を有する地域
- 豊富な地下水と上質な原料から生まれる焼酎文化
といった、畜産と焼酎文化を強みとするまちです。
ふるさと納税の受入額でも、都城市はこれまでに5度の全国1位を獲得し、全国で唯一11年連続トップ10入りという実績を持っています。直近の年度には、177億円もの寄附が集まり、ふるさと納税制度の活用をリードする自治体として全国から注目されています。
今回、この都城市が「こどもふるさと便」に参加し、返礼品の掲載を開始したことで、ふるさと納税の“人気自治体”から、こどもたちへの応援の輪がさらに広がっていきます。
都城産のお肉などが全国のこどもたちへの“応援品”に
都城市とネッスー株式会社、そして返礼品事業者が連携し、「こどもふるさと便」ポータルサイトを通じて寄付募集業務などを行います。
その委託料の一部を活用することで、都城市産のお肉などが、全国のこども食堂やひとり親世帯などに“応援品”として届けられる仕組みになっています。
寄付者にとっては、
- これまで通り、人気の高い都城市の返礼品を受け取れる
- 追加負担なく、こどもたちの食や体験も応援できる
という、「自分も嬉しいし、誰かの役にも立てる」ふるさと納税になります。
集まった寄付金の使いみちは、
- こども支援にかかわる事業
- 市の重点政策
として活用される予定で、こども支援と地域の未来づくりの両面から、都城市の取り組みを後押しする形になります。
なぜ「お肉」を届けるのか
お肉は、成長期のこどもにとって大切なたんぱく源でありながら、こども食堂などでは安定して確保するのが難しい食材のひとつです。
都城市産のおいしいお肉を届けることで、こどもたちにとっては
- しっかりとした栄養がとれる
- 「生き物をいただく」ことを実感する食育の機会になる
- 地域の農畜産業や、食肉文化を知るきっかけになる
といった、多面的な価値が生まれます。
単にお腹を満たすだけでなく、
「どこから来た食材なのか」「どんな人たちが支えてくれているのか」を知ることで、
こどもたちの学びや、未来へのイメージにもつながる取り組みです。
都城市の担当者・ネッスー代表のコメントから見えるもの
都城市 ふるさと納税課・野見山修一さんの想い
都城市 ふるさと納税課の野見山修一さんは、
- これまで別々に語られてきた「地場産業の振興」と「こども支援」をつなぐ取り組みであること
- 返礼品という“モノのやりとり”を超え、「想いを起点とした寄付文化」が広がりつつあること
などに触れながら、「こどもふるさと便」が地域に新たな価値を生み出す可能性に期待を寄せています。
都城市にとって、この取り組みは、「おいしいお肉を届ける施策」であるだけでなく、
ふるさと納税の次のステージを見据えたチャレンジでもあります。
ネッスー株式会社 代表取締役・木戸優起さんのコメント
「こどもふるさと便」を展開するネッスー株式会社の木戸優起さんは、
- 都城市という心強い仲間が加わったこと
- お肉という貴重なたんぱく源が届けられることで、こども支援だけでなく食育にもつながること
- 魅力ある返礼品があるからこそ、多くの人がこの取り組みに参加しやすくなること
を挙げながら、支援の輪がさらに広がっていくことへの期待を語っています。
こども支援の“使いみちへの共感”と、都城市の“魅力ある返礼品”が両立していることが、このプロジェクトの強みと言えそうです。
「使いみち共感型」のふるさと納税として広がる可能性
「こどもふるさと便」は、
- 地域の特産品や体験を“応援品”として届ける
- 寄付者が、応援したい地域や団体を選べる
- 通常のふるさと納税と同じ返礼率・同じ寄付額で参加できる
という仕組みによって、ふるさと納税を「おトクさ」だけで選ぶのではなく、
**「使いみちに共感して選ぶ寄付」**へとシフトさせようとしています。
2023年のサービス開始以来、北海道旭川市をはじめとする複数の自治体が参画し、2025年度中には10〜20地域への拡大が予定されています。
今回の都城市の参加によって、宮崎発の“お肉の応援”が全国のこどもたちに届き、
ふるさと納税を通じた「こどもの食支援」「地域産業の応援」「食品ロス削減」など、
さまざまな価値が同時に生まれていきそうです。
ほんみや視点：宮崎・都城から広がる「応援のかたち」
宮崎県内では、ふるさと納税といえば都城市、というイメージを持つ人も多いはずです。
その都城市が、「こどもふるさと便」という新しい仕組みを通じて、
ふるさと納税の実績を「こどもたちの笑顔」や「食の学び」に変えていく。
これは、宮崎にとっても、とても象徴的な一歩だと感じます。
- 宮崎の豊かな畜産から生まれたお肉
- 都城市のふるさと納税の実績
- こどもの機会格差を埋めようとする新しい仕組み
この3つが重なることで、
「ふるさと納税は、誰かの暮らしを直接あたためる手段になれる」
ということを、具体的な形で示してくれています。
まとめ
宮崎の一地域のチャレンジが、全国のこどもたち、そしてふるさと納税の未来を少しずつ変えていく。
そんな流れを、ほんみや宮崎としてもしっかり追いかけていきたいと思います。
【ほんみやちゃんコメント】
都城のおいしいお肉が、
宮崎から遠く離れたこどもたちの食卓に届くって、
想像するだけでちょっと胸があったかくなります。
「ふるさと納税＝自分のため」から、
「ふるさと納税＝みんなで分け合ううれしさ」へ。
宮崎のまちから、そんな新しい寄付のかたちが
生まれているのがうれしいです。
これが、本当のふるさと納税の使い道なのではないでしょうか